Stray Cat Strut / Stray Cats

Roots Music

まずは、一曲・・・

Stray Cats – Stray Cat Strut (Official Video)

Stray Catsの”Stray Cat Strut”(邦題: 気取り屋キャット)。当時僕は中学一年生。僕は九州のド田舎・宮崎県のさらにまた田舎の出身ですが、音楽の情報といえば地元にあったレコード屋(店主にお願いして店内で鑑賞させてもらう)、音楽雑誌(本屋で立ち読み)、NHK-FMでオンエアされていた「夕べのひととき」という18:00〜オンエアされていた番組、日替わりで邦楽、洋楽などを紹介していました。僕は5歳の時から始めた剣道をやっていましたので、この番組はいつもタイマーをしかけてラジカセに録音していました。これもタイマーなんて機能はついてないので母親からアドバイスを受けた調理タイマーというのがあって、コンセントとラジカセの間に入れてある一定の時間が来たらスイッチが入るという、なんとも昭和的なタイマーを使って録音してました。この番組を部活から帰ってきて何度も何度も繰り返し聴くのが日課になっていました。特に洋楽の情報はこの番組から仕入れてました。NHK-FMなので、今のFMのようなジングルが流れて派手な作りではなくどっちかというと、ジェットストリームみたいな雰囲気のお堅い雰囲気の放送だったと思います。そしてこのStray CatsのこのStray Cat Strutを聴いて頭の中をピンポン球が跳ねまくったような衝撃が走りました。。イントロから、なんとも言えないアコギでもないエレキでもない当時はグレッチ6120の独特のサウンドとは全く知るわけもなく、ストレイキャッツ、というキーワードを持ってまず本屋に行き、レコードコレクターズやロッキンオンみたいな洋楽専門の雑誌を立ち読みし、レコード屋に行き店主に尋ねると、「ないわ〜」と言われ、お婆ちゃんにどうしても欲しいレコードがあるから買ってくれとねだると、お婆ちゃんはたばこ屋がメインだけど、ジュースやお菓子、曾おじいちゃんが警察官を退官した後に始めた文房具屋の名残で少し文房具も売っている小さなお店をやっていたので(あと、ビニ本も・・・笑)「そしたら、毎日店番せい!」と言われたのでせっせとお店番をして買ってもらったアナログ盤をいまだに大事に持っています。気取りやキャットのシングルもあるんですが、手元にありません。多分、宮崎の実家にあるとおもいます。

そう、このたった3分くらいの曲が丸坊主で、田舎者でしょーもない剣道中学生の人生を変えてしまったのです。ベストヒットUSAというあの伝説の番組の他にローカルのMVを紹介する番組もやってたんですね。勿論洋楽専門です。当時の僕は大人への階段を上っていたので邦楽はつまらない、洋楽の方がかっこい!という少年だったんですが、昭和の時代の子供達は英語を話す、理解出来るっていうのがなんかとても高いステイタスで僕は小3くらいから近所の幼稚園兼教会で英会話教室をやっていてそこに通ってました。当然、曲のタイトルを聞いて意味が解るわけでもなく毎日毎日聴いては歌えるようになろうと必死になってました。

トリオってバンドとしてカッコいい!

このバンドはトリオ、3人組なんですよ。Vo&Gt ブライアン・セッツアー、Double Bass リー・ロッカー、Dr スリム・ジム・ファントムというイケメン達で構成されております。

ロカビリー、ここでは80年代に流行した「ネオロカビリー」についてですが、基本スタイルはギターはグレッチ社の6120″ナッシュビル”というモデル、50年代にチェット・アトキンスやエディー・コクランが使ったモデルです。ブライアン自体が1959年生まれというのもあって、59年式の6120にこだわるのがネオロカなんではないでしょうか?それとこのバンドの場合、ベーシストはダブルベース(コントラバス)です。ここではダブルベースという言い方がネオロカっぽいですね。ちなみにダブルベースもコントラバスも同じ楽器です。特にヨーロッパではダブルベースと言うみたいですね。そしてドラムはバスドラ、スネア、ハイハットと、ライドシンバルに1枚のクラッシュシンバルのとてもシンプルなセットでしかもスタンディングで演奏するというスタイルです。

ギターのテクニックが独特

ロックのギターというと、ディストーションやオーバードライブなどでひずませてかき鳴らし「ロックンロール!!!」とキメるのがイメージですが、ギターのテクニックとして、ギャロッピングという奏法をメインで使ってます。これはチェット・アトキンスなどのカントリーで使われるギター奏法なんですが、親指でベースを弾きながら、小指から中指を使ってアルペジオを組み合わせる奏法でかき鳴らすというより、爪弾く系の弾き方です。ロカビリーというとテディーボーイなどのイメージから不良がやってるハードなイメージがありますが、実はとても繊細で難しい奏法を操っているのです。日本ではネオロカビリーバンドはたくさんありますが、MAGICの山口憲一さんがその草分け的な存在ではないでしょうか?僕は、ブランキージェットシティのベンジーもグレッチの使い手でデビューアルバム”Red Guitar and the Truth”の一曲目、”Cat was dead”に強烈な印象を持っています。ブランキーもトリオで、僕はこのファーストを聴く限り、ロカビリーのエッセンスを貰って活動していたはずです。ちなみに、ベンジーの使ってるのは6210ではなく6122カントリージェントルマンだと思います。ボディーのFホールがフェイクのモデルです。

Blankey Jet City CAT WAS DEAD
Cat was dead / Blankey Jet City

リズム隊もネオロカビリー

ネオロカビリーというくらいなのでロカビリーというオリジナルがあったんですよね。1950年代、これはどこからがロカビリーなのか話すとマニアに「違うよ」と言われるのであまり書きませんが(笑)先ほども書きましたが、ダブルベースをひっかき叩きながら♫カチカチ♫音を出しながら4ビートを跳ねたり、スクエアーに演奏するんです。このStray Cat StrutもMV観てるとそうですよね?ジャズ風の4ビートにパーカッシブに♫カッチカッチカッチカッチ♫とシャッフルしてますね。いやーカッコ良すぎたんですよ。

Stray Cats – 1980

ダブルベースのくびれてる所に乗ったり、ブレイクの所でクルッと回したり・・・もうその姿がとても坊主頭の僕にはカッコ良かった。

やっぱりロカビリーはリーゼント!

Stray Cats, Brian Setzer, Lee Rocker, Zaal Lux, Herenthout, Belgium, 18th April 1981. (Photo by Gie Knaeps/Getty Images)

カッコいいですね。リーゼントって、実は和製英語だって知ってましたか?外国人にリーゼントって言っても解らないと思います。ポンパドール&ダックテイルと言うのが正しいと思います。イギリスでは”クイフ”と言います。僕はあまり、和製ロカビリーの事はよく知りませんが、原宿で踊っていたクールスなどの流れを組むロカビリーとかとはちょっと違うんですよね。あのリーゼントとStray Catsのリーゼントとは違うんです。

イギリスでブレイクしたネオロカビリー

ロカビリーは確かにアメリカで生まれた音楽です。そしてStray Catsはアメリカのバンドです。でも当時、パンクムーブメントからポストパンク世代、世界の音楽の流行はイギリスから始まることが多かったんです。いろんなバンドが出てきましたが多くのバンドがパンクの流れを踏襲したバンドやアーティストが多かったんです。デビューアルバムのStray CatsはプロデューサーにRockpileなどで活躍していたDave Edmundsです。Rockpileについてもいつか書きたいと思ってますのでここはあまり説明しませんが、イギリス人なんです。そしてアメリカではあまり話題になることがなくイギリスを先行して話題作りをしました。イギリスではいろんなカウンターカルチャーが存在していて、Quqdorphenia(4重人格)邦題“さらば青春の光”という映画で描かれたイギリスのブライトンという町でモッズvsロッカーズの大暴動があり、50年代の古き良きアメリカのスタイルをこよなく愛する人達と新しい文化を求めていくモッズ(Modern Boys)との軋轢を描いた映画ですが、ここにその片鱗が見て取れますね。アルバムの中にもその事件を歌った”Ramble in Brighton”という曲が収録されています。

Quadrophenia – Official Trailer [HD]
Quadrophenia Trailer

アルバム1曲目に収録されている”Run Away Boys”のPVもロンドンで活動する風景で構成されていますね。ロンドンの質感とStray Catsの不良っぽさがとてもカッコ良く写されていて、50年代のラブソング中心のロカビリーとは全くイメージが違いますね。同じリーゼントでもREBEL(反逆性)を感じます。

The Stray Cats Run Away Boys Official Video

まとめ

イギリスから火のついたネオロカビリー特にStray Catsですがこのバンドだけがネオロカではないんです。イギリスにはPole Catsなどたくさんのネオロカバンドがいましたし、ネオロカとハードコア、パンクなどを組み合わせ、超高速で演奏する”サイコビリー”なんかがうまれたのもこの辺りの時代ですね。こんな不良が、優しくギターを奏で、どっかどっかくるボトムラインで暴走列車のように走ってくる、そんなイメージのストレイキャッツですが、今も活動中です。何度かの解散、活動停止を経て3人のネコは新しい境地をさがしているのでしょうか?2019年、ニューアルバム”40”もリリースされました。最高のロックンロールです。音がもっと良ければよかったな・・・

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